本棚

2020年12月04日

「人魚の眠る家」 東野圭吾




あまり、サスペンスが好きではないので東野圭吾を遠ざけていたけれど、

ドラマで「眠りの森」の再放送を見たのがきっかけで興味を持った。


〇あらすじ〇

娘が溺死事故で脳死状態になってしまう。

初めは脳死を受け入れようとするが家族は植物状態で生かすことを決める。

母親の恐ろしいほどの愛は異常なものになっていく。




〇感想〇



母親の異常さが不気味だった。

脳死と判断して臓器を提供するか、植物状態として生かすか…

本人ではなく家族が決断しなければならないことに、

自分が同じ立場だったらと深く考えさせられた。







東野圭吾って文章に愛が感じられないなって思った。

無機質でサスペンスドラマを見ている感じ。



つい最近、灰谷健次郎の本を読んで気づいたのだが、

うーこは文章から愛や優しさが伝わってくる本が好きみたいだ。


東野圭吾好きのおばさんに薦められてたくさんの本を借りたが

中々手に取ろうと思えなかった訳が分かったわ。



でも、今回脳死について、うーこの心に深く印象を残した点ではすばらしい本だったにちがいない。







借りたからには読んで返したい。

年末は東野圭吾祭りだ!







yukoandmogu at 17:26|PermalinkComments(0)

2020年12月03日

「ハグとナガラ」 原田マハ


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またまた、原田マハ。

他の本も読んでいるんだけれど、

自分の思い出とリンクするのがなぜか原田マハなのです。



〇あらすじ〇


恋も仕事も失ってしまった主人公ハグに親友のナガラから


「旅に出よう。人生をもっと足掻こう。」


とメールが届く。

それ以来、2人は各地へ出かけるようになる。

悩みを抱えながら、忙しい日々を過ごす中、旅が2人を癒やしてくれる。




〇感想〇



いつか私にも訪れるかもしれない母の介護問題。



まだまだ先の話だと思っていたけれど、




最近妹から母の更年期障害に悩まされていると聞いた。




自律神経の乱れから興奮状態の時は、イライラを父や妹に当たり散らし、

不安定な状態の時は、ブルーになり夜9時に寝てしまうらしい。

そして明るいと寝れないからと電気を消してほしいと言う…

父と妹は部屋の隅に追いやられ2人でケータイを見て過ごすと…



その光景を想像したら涙が出そうになった。

妹の前だから泣かないけども。






母の更年期障害の原因はうーこにあると思っている。



24歳で家を出て一人暮らしを始めたうーこ。

毎日ケンカをしていた母と離れられうーこはホッとしてたけど





母はケンカ相手を失い、寂しかったのかもしれない。



25歳で子宮頸がんになり母を心配させた。



今もまだガンの再発に心配させていると思う。








この本を読んで、


いつか、いつかと思っていることが





あっという間に過ぎ去ってしまうんだと教えてもらった。



母も私も年をとってしまう前に今できることをしてあげたいと思った。





yukoandmogu at 13:20|PermalinkComments(0)

2020年10月25日

『漫画総選挙』


テレ朝の漫画総選挙アンケート1位から5位まで投票しました!




【うーこの好きなマンガベスト5】




5位 『金魚屋古書店』


「お探しの漫画あります。」


実在する漫画を題材にストーリーが進む。

思い出深い漫画を探しにいろんな人が集まる金魚屋古書店。

とっても
心温まる漫画です。



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4位 『よつばと!』


「いつでも今日がいちばん楽しい日。」



5歳児のよつばちゃんが自由奔放に動き回る姿が可愛くておもしろい!




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3位 『火の鳥』


「命とは?幸せとは?」



死生観という壮大なスケールで描いた「火の鳥」。

鳳凰編が一番好きです。




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2位 『金色のガッシュ!!』


「私は戦う!やさしい王様になるために!」



千年に一度行われる魔界の王を決める戦い。

少年マンガらしいギャグに笑い、熱い友情に涙する感動的な漫画。




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1位 『BASARA』


『愛と冒険のジパング伝説』



少女漫画らしからぬ、女のコが強くたくましく戦う。

どの登場人物も魅力的でストーリーも壮大である。

もっともっと有名になってほしい名作である。



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BASARAは認知度低そうだからランキング入らないかな。

金色のガッシュ!!10位以内に食い込ませたい。

ぜひ金色のガッシュ!!に一票を。


他にも悩んだマンガたちがたくさんいました。

・寿司鉄人音やん
・ラブ☆コン
・正義の味方
・ペンギン☆ブラザーズ
・ときめきトゥナイト
・キャプテン
・まじっく快斗

ちょっとマイナーすぎるかなと思い、やめておきました。




ここからはうーこの予想順位!


5位 HUNTER×HUNTER

4位 ONE PIECE

3位 SLAM DUNK

2位 鬼滅の刃

1位 鋼の錬金術師


人気ありそうなマンガ並べてみました。

うーこ、どれも読んだことない(笑)

ONE PIECEだけ唯一60巻まで読んでやめた。




ぜひ、皆さんも投票してみてください!




yukoandmogu at 18:42|PermalinkComments(0)

2020年06月04日

「キネマの神様」 原田マハ

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また、原田マハに戻ってきてしまった。
どの本をとってもハズレがないのだ。

原田マハの本をどれだけ読んだか母と競い合っている。
この本は母から「キネマの神様もう読んだ?」とすすめられた本だ。
読もう読もうと思っていたが母に先を越され、ショック(笑)

読みたい本がありすぎて追いつかない〜。








〇あらすじ〇
麻雀、パチンコ、ギャンブル好きなダメ親父を持つ娘が主人公。
唯一まともな親父の趣味「映画」で更生させることにしたが娘も映画の世界に巻き込まれていく。







〇感想〇

レビューを見たときからこの本は泣けると知っていて、この本はいいと言われていて話の展開もわかっていたのにやっぱり喉の奥が熱くなって、涙腺は緩み、うるうるしてしまった。




うーこはその時話題の映画しか見ないほうだが、大学時代アメリカへ留学した際、古いアメリカ映画をみせてもらった。そのあとアメリカ人と討論するという地獄の授業だったが…(泣)


ある時の授業で「アメリカンドリーム」という言葉がキーワードだった。


この本のダメ親父と謎のアメリカ人と映画評論バトルのなかでも「アメリカンドリーム」が出てきた。




アメリカンドリームとは自らの努力で成功をつかむという考えのようだ。




なかなか日本人のうーこにはこの言葉の真髄が理解ができない。言葉にするのは難しいけれど、日本人でいうとわびさびとか武士の心とかそういう日本独自の精神の話と同じなんじゃないかなぁと思った。





ちょっと難しく考えてしまったけれども、
そんな価値観の違う謎アメリカ人とダメ親父は最後親友になるのだ。ここで泣けた。






また、最後の片桐はいりのあとがきが映画の良さをさらに膨らませてくれている。




黄金バットやもぎり嬢など私の世代ではわからない言葉が40代、50代には響いているんだろうなと思った。こういうアクセントが原田マハの良さだと思う。










うーこ、黄金バット最近知ったんだ(笑)

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上野の下町風俗資料館でプロの紙芝居屋さん三橋トラさんが紙芝居で黄金バットをやっていたのです。


声色の豊富さに夢中になってしまいました。


ぜひ、コロナが収束したら行ってみてください。


yukoandmogu at 17:12|PermalinkComments(0)

2019年11月14日

「白銀の廃墟 玄の月」 小野不由美

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昨年、発売が決定してから、あと半年、あと3ヶ月、あと1週間…と十二国記を心待ちにしておりました。



発売当日は台風が来て購入できず悶々とした一日を過ごし、ようやく手にしてもなんだか読むのがもったいなくて数日本棚に飾っていました。(笑)


でも、一度読んだら止まらない。

徹夜で読んでしまいました。

徹夜なんてしたら、次の日に支障があるはずなのにむしろ興奮と余韻で眠れない!!


こんなに心躍る日々を与えてくださった小野不由美さんに感謝です。



1、2、3巻と4巻のほぼ終わりまで辛く苦しい展開でした。

残り数ページでの怒涛の終わり方に色んなところをすっ飛ばして読み終えました。


もし天があって、天がこの世界を動かしているなら泰麒と驍宗に強くなってもらいたいという願いからの試練だったのでしょう。


これならわかる気がします。







うーこも大学に入ってから2年おきに試練がやってきます。
高校まではのんべんたらりと生きてきました。


大学に入ってすぐに円形脱毛症でハゲました。

このおかげで就活の厳しさをはねのけるほど強くなれました。


その2年後、就職先でお局様にしごかれました。
毎日ボロクソ言われ、スプーン投げられ(笑)、質問すれば無視され辛い半年でした。

でもやめる頃には一番の理解者となり、信頼できる仲になりました。


そしてまた2年後、急に仕事がなくなり無職になりました。
思いがけないことに焦り、今後の展望が見えないことに不安に押しつぶされそうでした。

けれど蓋を開けてみれば、今勤めている会社は定時で帰れて、夜は塾を手伝える毎日は最高です!





ここまで2年おきに試練がくると2年後は構えるものです。

「今年は試練が来るぞ!」と心のどこかで思っていました。でも今まで乗り越えてきたから大丈夫という余裕があったのも確かです。




まさか子宮頸がんで子供が産めない身体になるとはおもってもみませんでした。




この試練は2年たった今も乗り越えられていません。

インスタで友人の子供があがれば落ち込みます。


不倫した人間が出産した話を聞けば落ち込みます。






泰麒は強くなった。
麒麟としての枠を飛び越えて乗り越えた先に王を取り戻せた。

やはり試練には意味があるのだと教えられている気がします。

ならばこの苦しみにも必ず意味があるのだ。


泰麒は6、7年耐えた。


うーこもまだがんばる。









yukoandmogu at 12:50|PermalinkComments(0)